競馬場のカツカレー

カツカレーはあまり好きじゃないが、競馬場と言えばカツカレーだろうということで、カツカレーを食べる。

3月2日(土)、3日(日)

 もう、キング姐さんだけ買ってればええんや!(2週ぶり何回目か
 レイチェル・キング騎手が短期免許期間を終えて、帰国へ。次回来日は早くても25年1月とのこと。待ち遠しい……。
 しかし、実際の数字を見てみると、圧倒的と言うほど派手ではない。

 去年の夏のワールドオールスタージョッキーシリーズで来日しているが、その期間を除いたうえで、短期免許期間は今年からなので、比較としては都合がいい今年の騎手リーディングにおける、キング騎手の成績が、上記の画像である。
 現在リーディング13位。こういうランキングを載せると、大体が「川田がおかしなことやっとる」「はいはい、ルメールルメール」になる。他で気になる西村騎手は2月17日の条件戦11人気アドバンスファラオ(単勝6,370円)と、先日のチューリップ賞のハワイアンティアレ(15人気3着複勝3,070円)の一発がでかい。が、西村騎手は上位騎手とはいえ、そこまで評価されてない&腕の割には人気薄の馬に乗ることが他上位騎手に比べて多い=儲かる可能性がある。


 話をキング騎手のことに戻そう。

 キング騎手の成績の概要はこうなる。芝を買い続ければ回収率百を超えていた。1人気を任せれば勝率45.5%、複勝率72.7%で単複回収率共に百超。

 

 これはルメール騎手の成績概要。

 ノーザンファームのファーストドライバーとして、乗らなければいけない数があるルメールは、必然的に1人気で負ける可能性も高くなるし、人気も集まるので当然儲からない。

 

 乗鞍を厳選している川田騎手は、上記二人よりは少ない騎乗数になる。

 しかし、ある程度選んでいる川田騎手でも、そこまで高確率では勝ててないし、儲からない。
 キング姐さんだけry!!

 

 騎乗最終週となった今週は、ここまでで一番鮮烈な勝ち方をしていたと思う。段々アジャストしてきていたのではないか、免許期間がもっと長かったら、成績の上昇曲線の上がり方はもっとすごかったのではないかと妄想する。特に勝った3レースを紹介したい。

 

 土曜中山7レース、4歳以上1勝クラス、ダート1200m。

 残り200mで、先頭三頭の、外のキング騎手騎乗1人気サトノガレオンと、その内(真ん中)の横山武史騎手騎乗3人気ナスノカンゲツが併せ馬で二頭抜け出してくる。この時点ではサトノガレオンのほうが頭差リードしていた。

 

 ナスノカンゲツが首差ぐらいまで前に出始めて、1.6倍と人気を被っていたサトノガレオンが負けるかと見てた。

 しかし、そこからがキング騎手が凄かった。誰が見ても、ダート短距離で、ゴール前でこうなってしまっては、このままだろうと思っているのに、「私は諦めてないんだから、貴方も諦めんな!!」と叱咤するように追いまくり、気を抜かせず、

 

 ゴール直前で差し返す。ある意味、衝撃映像。是非JRA公式サイトへ行って、レース映像を見て欲しい。土曜の中山7レースだ。

 

 次に紹介したいのは、日曜中山8レース、4歳以上2勝クラス、芝1600m。
 このレースでは、エフフォーリアの妹として、去年のチューリップ賞桜花賞牝馬クラシックロードの重要レースを共に3着と好走したペリファーニアが、ルメール騎手騎乗で、1.5倍の単勝オッズを被って出走していた。キング騎手は2人気4.8倍のサイルーンに騎乗。

 このレースは、道中のキング騎手の進路取りとコーナーリングが光った。
 先頭集団を見据える形で埒沿いを進み、四角では促しながら狭いところを抜けてくる(画像真ん中、逃げている馬・白い帽子のすぐ後ろに重なっているのがそれ)。
 ペリファーニアは上記画像の一番外(右)の馬。大外だが、しかし、ルメールはコーナーから徐々に徐々に、細かく細かくギアを入れて加速していく妙技を持っているので、大外でも何ら問題ない。むしろ進路を邪魔されない、必勝のコース取りだったと思う。が、今回ばかりはキングが神騎乗すぎた。

 

 するどくコーナーリングをこなして、逃げ馬をいち早く外から交わしたサイルーンが、ペリファーニアの前に出て、併せてきたペリファーニアと共に、二頭が抜け出す。 

 その後は、先ほどと同じく、馬に気を抜かせずに、着差そのままで入線。

 決着としては2人気→1人気だけど、1倍台1人気の馬を負かせる!として馬券をガッツリ買ったので、心情的には当日一番の会心の出来の馬券だった。

 

 最後は日曜中山10レース、4歳以上オープン、ダート1800m。
 1勝クラスから三連勝で臨戦した西村騎手騎乗、サーマルソアリングが1.8倍の断然人気を背負って出走。キング騎手は6人気のゴールドハイアー騎乗。レースは直線、逃げたロードヴァレンチを3番手からサーマルソアリングが捕まえに行って抜け出すところ。

 中団から、グイグイ追ってきたキング騎手のゴールドハイアーがいつの間にか先を行く二頭に追いついて、並ぶ間もなく追い越し、

 最後は3/4馬身の着差をつけてゴール。
 実はここも本命で買っていた。単勝、サーマルソアリングとの馬連、ゴールドハイアー・サーマルソアリング・キタノヴィジョンのワイドBOXだった。最後にキタノヴィジョンが三着まで差し込んできて、ここも全部的中。勝負鞍は前述のレースで終わっていたが、望外のボーナスになってニッコリ。

 

 1倍台に乗せればちゃんと勝つし、1倍台の馬を相手にして勝つ。数字以上に内容が素晴らしい、凄い。
 「マジで女性騎手!?」と昨今の風潮からすると、非難されるような発言をしてしまう。欧州や日本では、女性騎手保護のため、男性騎手に比べて斤量優遇が実施されているが、豪州では当の女性騎手達から「女性だからといって優遇措置はいらない!」と拒否して、男性騎手と同斤量で騎乗しているらしいというのは、以前の記事でも記載したが、ゆえに、やはり、そこで存在感を示せている女性騎手というのは、性別を超えて優秀な騎手なのだろう。
 ファン(特に馬券購入者)からすると、世界的に高い賞金体系と、手厚い手当制度の為、乗ってるだけで世間的に高収入、なので、胡坐をかいて向上心がないように見られてしまう日本人騎手の刺激になってほしいという意地悪な意見をあげておく。ただ、短期免許騎手という特性上、一定以上の馬質は確保される可能性は高いというのは分かっている。分かっているうえで、本当に、刺激にしてほしい。俺達馬券購入者は、下手を打つと口汚く騎手を罵るけど、それ以上に素晴らしい騎乗には、素直に脱帽する。馬質に恵まれなくても諦めないで欲しい。いや、多分、皆一生懸命乗ってると思うんだけどさ。

 

 3月3日、ひな祭り、女の子の日に強烈な印象を残して、帰国したキング騎手。それと同時に、ラジオ日経の藤原菜々花アナウンサーが、中山3Rで、女性として初めて場内競馬実況デビューをした。JRA公式サイトで見れる(聞ける)ので、これも是非確認して欲しい。
 最後の直線、上手く馬名を読み上げることができずに、(アナウンサーの実況・言葉が)ドン詰まったが、この失敗を良い糧にすればいい。これからどんどん上手くなればいい。
 ラジオ日経Youtubeチャンネルでは、G1レースのアナウンサーの実況風景を公開しているが、競馬実況と言うのは本当に、職人芸・名人芸の世界で、準備と経験とやる気が物をいう。それゆえに成り手も少ない。パイオニアの行く道はどの世界・時代でも厳しいが、女性でもこなせるんだという道を作って欲しい。頑張って。

 ラジオ日経Youtubeチャンネルはこちら。

www.youtube.com

 

 予想本命成績も、馬券収支も大勝利の週で、競馬を大満足した週でした。

 来週も勝つ!(阪神時代の新庄の真似
※新庄がヒーローインタビューで「明日も勝つ!」と言った翌日から、チームは大連敗。