競馬場のカツカレー

カツカレーはあまり好きじゃないが、競馬場と言えばカツカレーだろうということで、カツカレーを食べる。

阪神競馬場旅行(23年9月30日、10月1日)場内編

阪神競馬場旅行記事一覧

 阪神競馬場旅行・旅程編

 阪神競馬場旅行・場内編(本記事)

 9月30日分(カツカレー)

 10月1日分(カツカレー)

 今回はガチでカツカレーしか食ってないので、グルメ編はなしです。そのカツカレーなどは上述の通常更新分にて確認いただければ。

 

指定席の価値(Sラウンジ、Aシート)

 2024年から阪神競馬場は改修に入り、指定席も大規模改変されるそうなので、この記事は遅きに失した感はあるが、新指定席が解放された場合は、新旧比較になる基準になるかもしれないという可能性を考えて、公開します。
 今回はSラウンジ(3,500円)と、Aシート(2,500円)を利用した。

Sラウンジ

 まずはSラウンジのほうから述べていこう。
 結論から言うと、「物凄い快適」。
・他場の室内指定席に比べて、スタンドとコースまでの距離が短いためか、また、最上階で高さもあるので、向こう正面も近く見える(他場=東京、中山外回り、京都外回りよりは確実に近く見える)。
・加えて、二席に一つだが、モニターが設置されている安心。
・人数が少ないためか、余裕のある、ゆったりとした空気が流れている。
・食堂は閉鎖されているが、手ごろな価格の売店がエリア内に二つ設置されていて、飲食には基本困らない。

 

 もう少しだけ細かく、写真付きで述べていこう。
 Sラウンジは、エスカレーターや階段では行くことができずに、専用エレベーターを使うことになる。もう一つの注意点としては、Sラウンジ利用者はAシート以下の指定席エリアには入場ができない(その逆、Aシート以下の利用者が、Sラウンジに入場も当然できない)。

 QRコードでエリア入場を済ませると、室内ゲートが迎えてくれる。

 当日は「イの1番」席なので、一番左端の席という予約画面だった。

 イの1番席からの眺め。そして、実際は一番左端ではなく、左にはさらに3列ぐらい同様な席があった。

 ここは、予約画面で表示されていた番号は振られておらず、来賓席か招待席になっているものと思われる。当日は4名ほど、利用者がいた。

 

 高さもあるため、向こう正面まで、近く見える。

 地方競馬場に来たかな?と思うぐらいコンパクトに感じる。

 

 ゴール前の直線は、かなり近く見える。

 芝はダートと比べて手前なので、当然なのだが。

 

 ダート千八、ゴール前スタート。

 そんなダートコースでも、近い感が凄い。
 この眺め一つで、「あ、3,500円の価値はあるかな」と思った。加えてちゃんとモニターがある。もう、値段分の価値は、あるでしょう。

 何度も擦って、大変申し訳ないが、現状JRAの指定席で一番高い価格の「京都競馬場A指定席(4,000円)」のモニターがないというのは、本当に片手落ちだと思う(これで京都競馬場の指定席には個別モニターがまったくない状態になった)。
 実はこの後、新潟競馬場へ行き、バス待ちで前に並んでいた男性団体客からと、東京競馬場で相席になった男性客から、同じように京都A席にモニターがないことの不満を聞けた。
 新潟の団体客の話は聞き耳ダンボだったが、曰く、「自分の本命を目で見失ったときに、モニターの中継映像で確認しようとしたが、できないのが不便」「別場を買って、レースを見たいと思っても手元で見れないので、後ろの別場モニターまで一々階段を上り下りしなければならず、馬券を買う気が失せたから途中で帰った」とのこと。東京の客からは「パドックを見たいと思っても、モニターがなくて不便(これも後ろの別場モニターまでいくのが不便という話)」だった。
 何を主目的に個別モニターを廃止したのか分からないが、指定席まで来て競馬を見よう、やろうとしてる大半の層は、来場した当地しかやりませんというわけではないだろう。もう競馬が好きで好きで来てる、別場ももちろん買います!パドックも見ます!のほうが多いだろう。そういう人たちが「馬券を買う気がしなくなった」と言ってるんだから、俺が擦りつづけてるのは、まったく俺だけの意見ではないということが分かった。
 もちろん、現在では誰もが、ほぼ持っているスマホが便利になって、JRAからもライブ配信が始まった、パドックアイもはじまった、スマホが個別モニターの替わりになるから、それを使えばいいという話もある。しかし、現実問題、スマホでモニター替わりにさせている間、じゃぁ、スマッピーやUMACAスマートで、どうやって買い目を作って、オッズを確認して、馬券を買うの?という視点が抜け落ちているのでは。キャッシュレス・ペーパーレスという、もう一方でJRAが目指す方向を考えると、片手落ちだということ。
 また、上述してるように主場の競馬場は、向こう正面が遠くて、馬も帽子の色も見えにくい(凄い目が良い人は見えるが、今時裸眼2.0以上なんて希少種だろう)、双眼鏡でも持ってこないと、かなりの確率で自分の本命馬を見失う。そういう時はやはり、モニターで放送されている中継映像に助けられる。

 これは少しだけ横道にそれるが、本道に沿ってるので話をすると、中山競馬場の招待席というのは、指定席エリアにあって、ゴール板より奥の位置にあるが、位置はどうでもよくて、ここにもモニターがない。
 昔、その招待席チケットが抽選であたって喜び勇んで行ったが、本当にがっかりした。これは新潟団体客の長老のような人も言及していた。
 お金を出して指定席(モニターがある)に来ている人と、タダで招待された人の、納得感を差別化するためなのかもしれないが、個人的には招待された人たちにほど、モニターは必要だと思う。前述の「レースの見やすさ」のためにというのと、

「競馬場の指定席には、こんなサービスがあって、こんな快適な空間があって、レースも見やすい、馬券も買いやすい、凄いよね!競馬って楽しいよね!」

 といって、初めての人にこれでもこれでもかと楽しんでもらって、吉野家生娘シャブ漬け販売戦略(おい)のように、もう指定席最高!競馬場最高!にしなければいけないところを、ショボショボ席に座らされるのも、どうか。

 

 長くなったが、擦りつづけている俺としての指定席のモニター問題結論は、これは新潟の団体客も言っていたが、「一番高い席と招待席には、個別モニターをつける。あとの以下安い席にはなくなっても仕方がない」。
 例外は東京競馬場。あのマンモス巨大競馬場で、モニター無くしたら、当地レースだけですら、指定席でのレース観戦は、ままならなくなる、全員に双眼鏡持ってこさせる気かと。いつの未来に改修時期がなるかわからないが、屋外のままでもいいから、現状の全席モニターは維持した方がいいと、利用者としては考える。

 

 Sラウンジの話に戻ろう。快適性について。
 こちらは、JRAのサイトでも公開されている、グーグルマップ上の、Sラウンジの360度VR画像。

www.google.co.jp

 これを見てもらうと分かるが、Sラウンジのコース側観覧席は三段しかない。その後ろのソファは誰が使ってもいいフリーシート。これだけの人数しか1フロアにいないので、本当に悠々としていて、ゆったりとした時間が流れている。鬼気迫って馬券を買う人なんていない。贅沢すぎる。さすが3,500円。
 Sラウンジのレストラン「FLORA」は閉鎖されているが、コロナ前は営業していた情報を発見したので、コロナを期に営業を辞めたのだろう。代わりに軽食・ドリンクを売る、学食の購買部みたいなところがあるので、そこで飲食物の調達は出来る。
 阪神競馬場のSラウンジは最高過ぎた。改修でどうなるかは分からないが、一度経験できて、大変満足である。

 ゆったりすぎて、ハローがけしてるときに眠りそうになった。

 

Aシート

 それではAシートの話に行こう。当日の席はここでした。ゴール板ちょっとすぎ。

 Aシートはよくあるペアシート、1モニター共有タイプ。
 マークシートなどを差し込めるホルダーと、ドリンクホルダーがあります。テーブルは若干中山のAシートに比べると狭いかなと思った。本当に若干で、ノートPCの電源プラグがはみ出るか出ないかぐらいの差。

 

 Aシートの電源が分かりにくく、見つからなくて、インフォメーションのお姉さんに聞くと、わざわざ席まで教えに来てくれた。上の写真で、わざと空けている机の部分の、「裏」にあります。他場指定席の電源だと、座ったまま、足元を見下ろすと、あ、電源があるな?という位置にあるが、阪神競馬場は、腰をかがめて、ぐるっと顔を見上げる形にしないと見つからないところにあります。

 

 椅子は、Sラウンジが、上述の360度VR画像でも確認できるように、独立しているのに比べ、Aシートはペアシートなので、当然くっついており、ひじ掛けも共有です。

 電源の話に戻すと、他場では、写真で見えてる「網網なところ」に電源がある。そこに無かったので、色々足元を探した。が、見つけられなかった。まさか机の裏についてるとは、ねぇ。インフォメーションのお姉さんも、口頭で説明しづらかったらしく、席まで来たぐらいな訳ですよ。

 Aシートの総評としては、特に問題はない。こんなもんでしょうってところ。1人客だと相席になるが、Sラウンジの席数が限られていることを考えれば、確実に指定席を取りたいなら、1人でもAシートのほうが、断然席数は多いから、当選確率は高いかな。
 むしろ、ちゃんとモニターある分、京都に比べて、お得まである(擦りつづける)。

 

場内の様子

 阪神競馬場は、入ってすぐパドックになっており、そのパドックを中心に抱えるように、左右のスタンドが繋がっている。棚田のような多層構造になっていて、一般利用できる内馬場がない分、そうしてできたスペースを利用して、多種のイベントなどを催している。

 コンパクトにまとまっていて、良いと思う反面、スタンド間の移動をしようとすると、キッズイベントの間を縫うように歩かなければいけないため、おっさんがイベントに紛れ込む形になる。子供たちに申し訳ない(謎の配慮)。子供たちが写ってしまうため、写真は撮らなかったが、そういう意味では、場所によっては、スタンド~パドック~コース間の移動がしづらいところが一部ある(そこを通らずに移動できるルートももちろんある)。

 

 朝一では、パドックで、誘導場のグリーティングが行われています。

 そのパドックだが、阪神競馬場が新設されて現在の形になって以降、生パドック派の人からはすこぶる評判が悪い。

 パドック観覧スペースはすり鉢状になっていて、一番馬体が良く見える、前の方に位置取ると、実は地面がパドックより下になるので、見上げる形になり、馬の脚元=球節ぐらいから下が、フェンスで隠れて見えなくなる。蹄の状態や、踏み込みの深さを正確に把握できない。
 かといって、後ろへ下がって、見下げる形を取ると、今度は遠すぎて、馬体全体の様相が、ぼやける。ということだ。
 これはもう阪神では、息遣いや目の状態を見るようなことをするぐらいの人じゃなければ、パドックモニターの映像でいいのではないだろうか。

 

おまけとまとめ

おまけ

 阪神競馬場は、仁川駅からは専用地下通路を通っていくが、同じ地下通路経由の中山競馬場は、改札出たところに激坂はあるが、地下通路から、そのままスタンド地下へ繋がるため、平坦な道のりである。しかし、阪神は改札を出たら下って地下に入り、

 このターフィー君?を過ぎたら、また下って、平坦な道を通って、そしたら、上って、地上に出て、右へ行くと到着するという、まぁまぁ、難儀な感じの通路になっている。距離としては中山よりは短いが、高低差を感じる。

 

まとめ

 夕日を浴びるパドック

 こうしてみると、パドックを含めて阪神競馬場は、建造物としては、相当にカッコいい。今回は写真には収めなかったが、敷地内に併設されているセントウルガーデン・噴水・サクラテラスは清潔感あるし、何より綺麗だ。食べ物は、カレーは美味いし、接客は関西風で「毎度!」「おおきに!」だし(謎)。パドックだけが弱点だ。
 あとは、今度の改修が終わっても、指定席のモニターを残してくれれば……(擦りつづける)。

 競馬人気は関東の方が高いと言われており、確かにG1日以外の指定席の抽選は、関東二場より、関西二場の方が当選しやすいという実感はある。しかし、だったら、関西の競馬ファンは、せっかくの施設なんだから、足繫く通うべきだろう。淀はちょっと辺鄙なところにあるけど、仁川の立地はいいじゃない。阪神競馬場の一本道向こうに住んでたことがあるけど、記憶はまったくない俺が、土地のことをいうのもアレがアレしてるけども。京都競馬場では、まっすぐ行って折れた所に住んでいたけど。