競馬場のカツカレー

カツカレーはあまり好きじゃないが、競馬場と言えばカツカレーだろうということで、カツカレーを食べる。

10月21日(土)、新潟競馬場

 ふと、「そうだ、新潟へ行こう」と思い立って、指定席の予約を衝動的に申し込み。無事当選して、一年ぶりの新潟競馬場へ。
 ということで、通常の千文字更新ではなく、カツカレーレポもあるので、長くなる。申し訳ない申し訳ない。
 また、阪神競馬場旅行編もアップできてないが、新潟競馬場旅行編も色々書きたいことがあるので後日まとめる。

 

 土曜は8時55分開門だったかな?(うろ覚え
 入場後、左手にある手荷物預け所に荷物を預けて、その並びにある「ゆたか」で、朝一のカツカレーとビールのコンボを決める。

 ゆたか、カツカレー780円とキリン一番搾り550円。

 ルー部門
 粘度:とろっと(中粘度)
 具:少
 具内容:一口牛塊肉
 甘味:1(0~3)
 辛み:0(0~3)
 コク:1(0~3)

 カツ部門
 種類:豚バラ
 衣粒:中
 衣堅:カリッ
 肉厚:1(1~3)
 肉大:1(1~3)

 その他
 薬味:福神漬け(赤)

 ルーは、どこにでもあるレトルトのようなとろっとした粘度で、味も特に強い主張はない。一口牛塊肉が1個入っていてラッキー!と思った。ご飯は固めで、ルーに対して米が過剰(笑)。新潟とか福島で食べると、だいたい米が多いんだけど、やっぱ米どころだからなの!?
 カツは新潟名物タレカツ丼が店のメインメニューのため、それに沿った、薄いカツ。豚バラの脂が、カツになってもしっかりと味に出てくるので、脂の美味い豚を使ってるかもしれない。もしかしたら新潟名物もち豚の肉かもしれない(あくまでも推測)。カツだけを見ると、カツ一枚半?で薄くて量は少ないが、味は美味く、もっと枚数多く堪能できるタレカツ丼は、さぞや美味いだろう。
 ゆたかのカツカレーの特徴は、福神漬けの野菜の種類が色々入ってたこと。普通は大根しかないけど、ここのは茄子や胡瓜も入っていて「本物の福神漬け(諸説あるが、福神漬けは元々色々な野菜を一緒に漬けるから、福の神が集まっている七福神にあやかって、福神漬けと言われた)」だった。多めの米でも、福神漬けでモリモリ食えるので、福神漬け好きとしては超満足だった。
 ゆたかの弱点は、入場口すぐの吹き抜けに飲食(立ち食い)スペースがあるので、秋開催は超寒い(店とメニューには何ら関係ない)。なので、味は辛くしてもらったほうがいいのかなぁと思ったが、夏は夏でクソ暑いのでこのままでいいのかなぁと思いつつ。

 

 夏の新潟と言えば、2016年7月30日か8月16日のどっちかに来場したことがあるんだが、なぜぼんやり覚えているのかというと、千直に「ワラッチャオ」という馬が善臣で出走しているから。
 その日、新潟競馬場で青森の叔父が急死したという報を受けた。買っていた馬券は忘れてしまったが、外れてしまって、「叔父が死んでも、馬券が外れても、ワラッチャオか……」とつぶやいたのを覚えている。
 その後は全てをキャンセルして家に飛んで帰り、喪服を掴んで東京駅に急ぎ、母親と合流して新幹線で青森へ行き、葬式に参加した。
 閑話休題

 

 ゆたかのカツカレー、付属情報として大盛有料メニューがある。ただ、780円のままでも充分コストパフォーマンスある。カツにこだわらなければ鳥からカレーが700円、コロッケなら650円という、競馬場内ではハイコストパフォーマンスのカレーメニューもある。
 ビールはキリン一番搾りで550円だった。競馬場のビールは700円が通常サイズ(1パイント、約500ml)なので、ミニ(12オンス、約330ml)だと思うんだが、ここは通常サイズだったような?勘違いかな?
 あと、新潟競馬場には中華の「ことぶき屋」しか黒ラベルの取り扱いがない。代わりにサッポロは、新潟限定銘柄の「風味爽快ニシテ(こういう名前の商品名です)」は、他の店でも取り扱いがあるが……。好みじゃないんだよなぁ。
 全体的に銘柄は大体KIRIN、次にスーパードライたこ焼き屋プレモル黒ラベル党は、やはり中山へ行けと(サッポロ千葉ビール工場が近くにある)。

 

 ゆたかで朝飯を腹に収めた後、間髪入れずに、二皿目のカツカレーを食べる。

 ハッピーチョイス、カツカレー600円。

 ルー部門
 粘度:ややさらっと(低粘度)
 具:多
 具内容:玉ねぎ、人参、豚コマ
 甘味:1(0~3)
 辛み:0(0~3)
 コク:2(0~3)

 カツ部門
 種類:豚バラ?
 衣粒:細
 衣堅:サクサク
 肉厚:1(1~3)
 肉大:1(1~3)

 その他
 薬味:福神漬け(赤)

 ルーは、ここは豚汁も売っているので、ベースが同じものからカレーに派生させて作っていると思われる。その為、野菜などの具がたっぷり入っていて、カツカレー食べ歩きしてると野菜不足になる身としては大変嬉しい。当然豚コマも隠れている。たっぷりの具から出るダシの味がベースで、カレーの強さはない、これを薄い(弱い)と取るか、色々な出汁が出ていると感じるかは受け取り手の嗜好しだい。味は手作り的というか、和風という感じか。ご飯もたっぷり目。
 カツはおそらく1枚分を半分にしての提供で、新潟風の薄カツ。具たっぷりのルーなので、もしかしたらカツカレーにしなくてもいいかもしれない。
 あとは福神漬けが添えられている。
 総評は、競馬場のカツカレー国内最安の600円!薄カツが半分というのも気にならないでしょ!野菜たっぷりで、中年の体には涙が出る嬉しさ。味も手作り家庭的でこういうのが大好きな人は多いでしょう。実際家族経営なのか、中学生ぐらいの子が注文聞きをやっていて頑張ってます。割高になりやすい施設内飲食店にあって、このカツカレーを600円でという商売をされているのは、大変好感度高いです。

 

 お昼もカツカレー。昼時は客が行列している大福さんへ。

 大福、カツカレー790円(当日はクーポン使って200円引き)。

 ルー部門
 粘度:ややとろっと(中粘度)
 具:やや多目
 具内容:玉ねぎ、豚コマ
 甘味:1(0~3)
 辛み:2(0~3)
 コク:3(0~3)

 カツ部門
 種類:豚バラ?
 衣粒:細
 衣堅:しっとり
 肉厚:1(1~3)
 肉大:1.5(1~3)

 その他
 薬味:福神漬け(オレンジ色!)、らっきょ1個

 ルーは、かなりのコクとパンチがある。ただ、オークラなどの高級業態での、食材の一番おいしいところだけ掬い集めた上品なコクではなく、雑味も全部よし!としたバーリィトゥード(なんでもあり)の重さがあるコク。パンチはパンチでもボディーブローである。
 競馬場のカツカレーは、内から汗が出るじわり系の辛さが多いが、こちらは舌の上でピリリとする辛さ系。具もハッピーチョイスに比べれば少ないが、玉ねぎと肉がしっかり入っている。
 カツは、他店と同じく、新潟風の薄カツだが、カツというよりは唐揚げに近い印象の衣。パン粉をほとんど感じず、食感も、しっとりとしている。
 付け合わせは福神漬けとらっきょ。らっきょは実は結構コスト高なので、出てくると原価が上がっていると思ってよい。日曜にも大福さんに並んでいたんだが、他のお客さんが「〇〇(聞き取れなかった)カレー大盛、らっきょ多目で」と言ったら、注文聞きの人から、メニューを伝えられた店主らしき人が爆笑しながら「カレー大盛、らっきょ多目、いいよ、いいよ!」と快諾してた。原価的なバランスが狂うと思うが、多少の匙加減は人情。その人も「すいません、すいません」と謝ってたけどw
 総評は、

 

 もしかしたら競馬場のカツカレーキングかもしれない。

 

 ご飯とルーを掬って、一口食った瞬間コクとパンチがあって、「美味い!」と思った。どっちかっていうと確かに庶民の味だが、塩味も程よい、粘度も高すぎず、具も多少入っている。カツは亜流の新潟風薄カツでさらに異質なしっとり系だが、これはこれで逆に美味い。
 そして何より790円(競馬場のカツカレーの基準は、中山競馬場福麺のカツカレー800円)。普通の所得の人達を集めて、全国のJRAのカツカレー(60店ぐらいある)を、自分でお金を出させて試食させて、また食べるならどこがいい?としたら、多分10人中5人前後はこれを選ぶかもしれない。価格関係ないならあれがいいこれがいいとなると思うが、自分の財布からなら、おそらく一番選ばれるのはコレじゃないか?それぐらい万人受けするラインを、丁度いい高さで全部クリアしている。
 他には提供が、蓋付容器になっているのは地味に嬉しいなぁと思う。大福さんで購入してどこかへ移動する人は多いだろうし。ただ、容器って結構コストかかるんだよね。そう思うと、らっきょと容器代かかっているのに790円は、滅茶苦茶頑張ってますね。

 今回のカツカレー3店は、カツの脂がうまい・本物の福神漬け「ゆたか」、野菜たっぷりが嬉しい「ハッピーチョイス」、全項目平均点以上「大福」というところか。全店謎に先割れプラスチックスプーンだった。いや、そっちのほうがいいんだけど!
 新潟競馬場には他にも和食「一〆」と洋食「イタリア軒」にもカツカレーがあるが、2022年10月に実食済みで近いうちにまとめなおします。値上がってました……。

 

 長くなったので当日の競馬に関してはさらりと行きます。
 新潟はあいにくの雨で、それもかなりしっかり降っていた。昔、といってもそんなに古くはなく、4年ぐらい前かなぁ、井崎脩五郎がテレビ出演時に、同様に雨が降っていた日で、「寝てたら競馬の神様が降りてきたんですよ、『脩ちゃん、雨の日はどんなに予想に自信があっても、レート(掛け金)を下げなきゃだめだよ』って」と、大川慶次郎の物まねをしていた。それは一理あるなぁと思って、それ以来馬場の悪い日は目いっぱいレートを下げている。

 東京と京都の4は新馬戦で妙味あればという感じ。東京の方は5人気3着で複勝が230円×2。京都は外れ。
 そして今日の勝負は新潟5の千直だった。朝はそんなに雨が降ってなかったのでどうかなぁと思っていたが、どんどん雨脚が強くなっていって、前走中山千二を重馬場でこの時計なら、ますます買える!!と思いを強くした。が、競馬の神様の教えに沿って300円で。
 結果は見事1着!最後の方、見失って「どこいんの?」と指定席で口に出してしまったが、その瞬間、三頭の真ん中からドンッと抜け出してきた。「あ!それや!そのままそのまま~!」と応援していた。買った時は単勝15倍ぐらいあったのに、払い戻しは単勝850円……下がりすぎでしょの×3と複勝290円×3。
 あとは、4レースほど買って、それは外れで収支は+300円ぐらいに。

 

 メインのG2富士ステークスは、どう考えてもレッドモンレーヴの複勝圏内は堅いと思っていたが、ナミュール1人気は分かっても、エターナルタイム2人気が全然分からない、まったく買えない(ように自分には見える)のになんで2人気なんだ、これは俺に分からない何かが世間にあるのかと自信がなくなり、馬券は見。俺プロの予想だけに留めるが、レッドモンレーヴの複勝圏しか分からないので、買い目と結果はコレに。

 まぁ、良かったんじゃないでしょうか。日曜分の記事へ続く!