競馬場のカツカレー

カツカレーはあまり好きじゃないが、競馬場と言えばカツカレーだろうということで、カツカレーを食べる。

9月23日(土)、中山競馬場

 今週は両日指定席当選したので、どちらもKシートへ突撃。土曜は朝少し雨が降る中、早めに中山競馬場最寄り駅船橋法典駅の一つ前、西船橋駅に到着し、一旦改札を出る。なか卯で新商品のほろチキ親子重を食べてみるかという気になったからだ。

 ところが、店の前まで来ても、まったく食欲が沸かなかったので、Uターンして、反対側出口のドトールでカフェオレをすすることに。出てきたコーヒーカップが古くて薄汚れた感じがまた西船橋というところの、町場のカフェだなと苦笑する。

 余談だが、今はもう言わないかもしれないが、洋食の世界では「マチバ」というのはある意味蔑称というか、ある地点から一つ下みたいな存在のことを指していたことがあった。つまり、ホテルに入っている宴会料理などを作る場所である「一流どころ」を対極とした、町の少人数相手の食べ物屋さんという意味。もちろん、一流シェフが独立開業して個店を開けば、それも「町場のレストラン」なんだが、そういうのは「どうせマチバだろ」とか「うちはマチバなんで」みたいな響きが聞こえるような店とは、それもまた違ったり。閑話休題


 9時少し過ぎに法典門から、お約束のスクリーンショットを取っておいたQRコードで入場する(入場門前では電波が拾いづらいことがあるので、あらかじめQRコードスクリーンショットを取っておくと困らない)。
 場内に入ったら、起きてから時間も経ってきたし、少しは腹に入れられそうな気配。そういえば、軽食スタンドの「パドックV」(店名)にもカツカレーあったよなと思い出し、移動してみたが、メニューにない。あれ、そういえば昔はここに、カレーのメトロ(店名)が入っていたが、それと勘違いしたか?いや、パドックVの名物ガブリチキンと普通のカレーを合わせてカツカレーとして食った記憶が頭の隅から出てきたな?と、なったことで、ああ、これは自分のために記録しておいたほうがいいなと、現在競馬場のカツカレーを書く羽目になった因果がここで帰結するとは、などと独り言ちる。

 

 色々な思い違いだったか、それとも取り扱いをやめたのか、サンドイッチでも食べるかなと思って店舗ゾーンを抜けようとしたところ、ラーメン屋の金久右衛門に勝カレーの文字が。あれ!?カツカレー、おたくやってました!?取り扱い始めました!?と一瞬たじろいだが、渡りに船と、ぺらっと千円札を出して注文。

 金久右衛門、勝カレー1,000円。

 ルー部門
 粘度:とろっと(中程度)
 具:少
 具内容:玉ねぎ
 甘味:1(0~3)
 辛み:3(0~3)
 コク:1(0~3)

 カツ部門
 種類:チキンカツ?
 衣粒:細
 衣堅:ザクザク
 肉厚:1(1~3)
 肉大:2(1~3)
 特記事項:カツにはソースがかけられている。

 その他
 薬味:福神漬け(赤)
 その他:水はセルフサービスで提供


 ルーはよくあるとろっとした業務用レトルトカレーのような粘度と味わい。だが、辛みが結構あって、辛さには昔東京中山に存在したメトロのカレー+店頭にあったセルフサービス辛みパウダーをかけたような、舌先で「辛い!」と感じるものがあるが、アレとはまた違う、食べた後に「辛いな……」と感じて汗がじわじわじわじわ出るような辛さ。そっち系の辛さでは一番辛いかもしれない。あと、ルーが結構多めなので、ルー好きの人には良い。

 カツはヒレかな?と思ったが、それよりももっと繊維質を感じたので、多分チキンカツであると思われる。肉厚は東京の梅屋に匹敵する、いわゆる「紙カツ」系だが、梅屋の紙カツが究極のざくざくスナック食感に対して、こちらはまだ「肉感」が中心にある。また、ルーで隠れているが、カツそのものにソースが線状にかかっていて、関西人には馴染みのある「カレーにソース」の、あのスパイシー感があって、個人的にはちょっと嬉しい。

 総評としては、「もう100円か200円安かったらなぁ」と。それには訳があって、馬場内にある同じくラーメン屋の福麺のカツカレーが800円なのだ。たぶん、競馬場カツカレーの中で最もコストパフォーマンスが高く、すべてのカツカレーの評価基準でなるであろう、そのカツカレーに対して比べてしまうと、「うーん」と旗を下げざるを得ない。しかし、スタンド内と馬場内の立地の違いもあるし、カツにソースがちょっとかかっていてそれが美味いと思うところもあって、千円札ぺろっと出すならいいかなと思う場合もある。機嫌が良いとき。

 福麺のカツカレーについてはこちらで。

ke1b4ski.hatenablog.com

 

 耕一路のコーヒーは苦い。などと二週続けてボトムズみたいなことを言うが、苦さだけで言えば、

 JOY>>耕一路>>>>>>TWODAYS

 こんな感じ。朝はウドのコーヒー並に苦いものを飲みたい人は是非JOYへ。口がすぼまる苦さです。耕一路のコーヒーは300円でJOYと同じ、TWODAYSより50円安い。耕一路は、今度お札の肖像画になる渋沢栄一の孫が道楽的に始めた喫茶店で、丸の内が本店、競馬場開場当時からある老舗中の老舗とのこと。「この道何十年のでぇベテラン(野沢雅子風物真似)」の爺さんたちが、同じくでぇベテラン風の、おそらくマスターの男性と、挨拶をして二言三言軽口を叩く風景がよく見られる。

 

 あまり食欲がない中、朝カツカレーを食べ、昼も気が進まないので、カツカレー。それは多分、食欲旺盛なんだと思います。

 京樽ガーデン、1,100円。
 ルー部門
 粘度:とろっと~さらっと(中弱程度)
 具:少
 具内容:溶け込み?
 甘味:1(0~3)
 辛み:0(0~3)
 コク:2(0~3)

 カツ部門
 種類:豚ロース一枚肉
 衣粒:粗い
 衣堅:ザクザク
 肉厚:2(1~3)
 肉大:2(1~3)

 その他
 薬味:福神漬け(赤)、らっきょ
 その他:フォーク

 これは盲点だったんだけど、寿司屋の京樽ガーデンでもカツカレーの取り扱いがあった。カツ重がおすすめにあるから、当然米とカツがあり、あとはルーだけとなれば用意できるわけだ。

 ルーは、軽食系の業務用レトルトカレー風ではなく、レストラン系にある出汁やフォンにカレー粉もしくはルーの素を入れたような味わいで、粘度の言葉としては同じような中程度の粘度でも、そういった場合は比較的に、さらりとした感じになる。基本的には粘度がもっとも高い場合は「もったり」という。次に「とろっと」。粘度が薄ければ「さらり」。完全にスープ状なら「シャバシャバ」。辛みはほとんどなく、スイスイ食べられるお子様も安心系。

 カツは、とんかつ屋系に違い、粗い衣にしっかりとした脂の味がするロース。食感もザクザクしてて、食べ応えがある。ゆえに、カレーとは合わない。これは個人の好みだからしかたない。ホテルオークラや旬彩の「とんかつとして旨すぎる、ゆえに脂が多すぎてカレーライスと合わせるには重すぎる」系。その二点と比べると、確実にとんかつの質は落ちるが、逆を言えば、その二点ほど合わない感じはないとも言える。

 また、金久右衛門の1,000円と、こちらの1,100円だったら、こっちかなぁ。納得感がある。あと、こっちは米が多い系。過去一番米が多かった(多すぎた)今は亡き、京都のシルヴァーのカツカレーを除けば、福島競馬場のカツカレーに続く、2位とか3位みたいな量はある。

 

 馬券は全然買う気がなくて、3レース合計1,500円買って全部外れ。日曜分へ資金を回して、退散へ。長くなったので日曜分は別更新とします。

 

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